放射線科

この度、当院ではCTとMRIを最新鋭の機種に更新しました。

CTは64列マルチスライスCTです。
以前のCTはX線を受ける検出器(デジタルカメラでいえばCCDにあたる部分)が1列しかなく、1回転で1断面のデータしか得ることができませんでした。近年、検出器が複数列並んでいるもの(マルチスライスCT)が登場し、複数の断面を一度に撮影できるようになり、撮像が飛躍的に高速化しました。また、その列数も4列→8列→16列→64列と新機種がでるたびに増加し、より高速化しています。これによって、これまで以上に精細な三次元画像を作成したり、心臓の冠動脈を撮影したりすることが可能となります。

MRIはトータルイメージングマトリックス(Tim)という革新的なシステムを有しています。これまでのMRIのように撮影部位を変える度にコイルを付け替える必要がないため複数部位を撮影する場合等に有利です。撮像ももちろん高速化、高精細化されています。

また、双方とも高速化されただけではなく、CTでは被曝の低減機能、MRIでは圧迫感を和らげたり騒音を低減する機能を有し、被験者にやさしい装置となっています。

愛媛労災病院 放射線科部長 酒井伸也

はやい、キレイ、安心 ―マルチスライスCTとは?―

当院に今月から新しく導入し稼働するCTはマルチスライス64列CTといい、今までのヘリカルCTより高速・高画質を兼ね備えた最新の機種で、1度のスキャンで64断面のデータを同時に収集できます。従来のヘリカルCTでは、X線管球と透過X線を受けるスキャナが患者様の周りを1回転して、断面を撮影する間に検査台の移動が行われ、X線ビームの走査が患者に対してラセン状に行われることで撮影できていましたが、マルチスライスCTでは、透過X線を受ける検出器が多列になっているため、同時に多断面の撮影を行うことが可能になり、撮影時間は飛躍的に短縮になりました。全国的にみてもまだあまり導入されていません。

はやい

今までのCTでは胸部の検査をするのに20秒から30秒かかっていましたが、今回導入したマルチスライスCTでは約5秒の呼吸停止1回だけで終わります。首から骨盤まででも10秒足らずです。

きれい

心臓や頭の血管の検査においても、以前のCTではできなかった冠動脈の撮影(心筋梗塞の早期発見)や血管断面の画像化、そしてより高画質な血管立体画像による動脈瘤の早期発見などが可能になり、とても詳しくわかるようになります。カテーテル検査などによる長時間の検査をしなくても心臓の検査もできる様になります。更に、同時に導入するワークステーションシステムにより画像データをコンピューターで高速データ処理することができ、さまざまな角度の断層面(MPR)や3次元画像(3D)を、瞬時に観察することができます。

安心

今までの装置でできなかった驚異的な撮影時間の短縮と、薄いスライス厚での撮影により患者様の被曝線量の低減だけでなく、より広範囲かつ詳細な人体内部の情報を画像として手に入れ診断、治療方針の決定に役立てることが可能となります。

この最先端の医療機器の導入にともない医療スタッフも、検査及び診断能力を高め「よりはやく、よりきれい、より安心」に確実な画像診断をできるよう、より一層努力をしていきたいと思います。是非、当院を受診してみて下さい。

放射線科 松浦 直行

新機種MRIの特徴 MRI装置の3つの確実性・・・

近年医療装置は急速にデジタル化が進み自動的に適正な画像が供給できるようになった部門もあります。MRIの世界も日進月歩の状態で装置の開発が行われています。MRI検査で大事なことは高性能の装置と、それを充分に使いこなすオペレーター、更に正確な読影診断ができる読影医の3つの確実性が存在しなければなりません。

確かな装置

当院がドイツのシーメンス社から購入した装置は独自の技術を搭載しております。救急性への対応。優れた開放感、静粛性、超高速性に加え世界初の革命的なTimシステムはスクリーニングから精査への移行、全身から局所へ、または局所から全身への移行を体位変換やコイル交換を行うことなく可能にします。更に真の全身撮像を世界で初めて短時間で可能にした、この装置は患者様に過去に得られなかった利益をもたらすものと期待しております。

確かな技術

当院では1992年に胆嚢・胆管系のMRIによる検査を開発し学会に発表しています。その後も新しい検査法を開発し学会発表しています。このように新しい技術の開発や習得にも日々心がけ当院ならではのケースバイケースをモットーにしたMR画像を提供しています。

確かな診断

読影者は撮像方法の違いによる様々な画像を正確に読み取らねばなりません。当院では、それが可能な読影診断医と高性能の装置、技術の三位一体で確実な診断を御提供いたします。

放射線科 森高 正人